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保護猫と一緒に暮らしてわかったこと〜猫の里親について考える〜

一般財団法人 犬猫生活福祉財団

この記事について

いつもarigatobankアプリで様々な企画へ支援をくださり、ありがとうございます。今回は支援先の1つ、一般財団法人 犬猫生活福祉財団の代表を務める佐藤さん、事務局長の福田さん、そして猫の里親であるTさんにインタビューを行いました。保護猫事業や、里親としての保護活動への関わり方についてをお届けします。

保護猫事業について

―― 最初に、犬猫生活福祉財団のお二人から財団の活動について教えていただけますか。

福田さん「はい、当団体は2つの柱で運営しており、1つめは当団体が主体として行う事業で、保護猫・犬シェルターの運営とスペイクリニックという不妊去勢専門病院の運営です。2つめはボランティアさんのマッチングサイト運営と、保護活動を行う他団体様への助成金支援となります。シェルターは現在2つあり、両方群馬県で運営しており譲渡先は隣県を含む周辺地域を対象として活動しております。」

―― どれくらいの猫ちゃんが保護され、里親さんが見つかっているのでしょうか? また、里親を探すうえで苦労されている点はありますか?

佐藤さん「1年半程で、約160頭の猫を受け入れております。里親様は100組以上で、今後は年間200頭ほどを譲渡できるよう計画を立てています。人口が少なく、殺処分件数の多い地方から活動を始めているため、都市部に比べ譲渡先の確保が難しい傾向があります。また、シニアや病気を抱えた猫も積極的に受け入れているため、里親探しに時間がかかるという難しさはありますが、そういった子たちの譲渡件数も上げていきたいという思いがあります。」

事業として運営するうえでの課題と目標

―― 事業資金について、主な使いみちと集め方を教えてください。また、一般の方はどのような支援が可能でしょうか?

佐藤さん「1番大きいのは人件費、2番目は消耗品、フードやトイレ用品ですね。3番目が家賃・光熱費で、次に医療費です。調達は企業からの寄付、ふるさと納税による寄付、事業収入、個人からの寄付やarigatobankさんからの支援が主です。一般の方からは物品寄付も受けており、お世話に使う布類や消耗品の寄付は助かっています。また、個人のサポーター会員さんには寄付を頂くお礼として活動レポートを送っています。」

―― 保護猫事業にはどのような課題がありますか? 目標とあわせてお聞かせください。

佐藤さん「ボランティアだけに頼る事業モデルは担い手が不足し、継続が難しくなっていることや、地域差が大きいことが課題です。有償とボランティアで持続的に成り立つ事業モデルをこの1、2年で検証しながら確立し、それを他地域へ広げていくことを目標として考えています。」

保護猫を迎えた里親さんの体験

―― ここからは、実際に保護猫をご家庭に迎えた里親のTさんにお話を伺います。Tさんは、犬猫生活福祉財団のシェルター・犬猫タウン吉岡から猫の『新太郎くん』をお迎えしたとのことですが、どのような経緯があったのでしょうか?

Tさん「もともと3匹猫がいたのですが、先住の猫が1匹亡くなりました。少し経ったタイミングで、もう1匹迎えたい、ずっと住める家を探している保護猫をお迎えしたい、と思い保護団体を探し始めました。SNSで検索したところ、常設でいつでも猫ちゃんに会えるこちらのシェルターを見つけ、会いにいきました。」

―― お迎えする前後で気持ちや、家庭の環境に変化はありましたか?

Tさん「先住猫ちゃんと馴染めるかというのが一番心配だったが、会いに行ったときにシェルターのスタッフさんが事情を踏まえておすすめしてくれた子が新太郎くん。今は先住猫ちゃんとご飯を一緒に並んで食べられる距離で生活できています。家族の生活も大きな変化はなく、猫が私たちをみて学んでいってくれている感覚です。」

―― 猫ちゃんが家族に馴染んできてくれたということですね。保護猫を迎えてよかった点・難しいと思った点はそれぞれどんなところがありますか?

Tさん「よかった点は、保護施設で暮らしていたのでいろいろな人と慣れていた感じがあったり、トイレを覚えてくれていたりということです。難しい点は、成猫で迎えたため、小さい頃の猫の経験(トラウマなどがあれば)を把握できていないというのはあります。」

―― どうやって譲渡団体を選んだのでしょうか? 保護猫に興味がある方へアドバイスがあれば教えてください。

Tさん「常設の施設があり、いつでも会いに行けるという点がよくて選びました。保護団体さんについて知らない部分もあるので、トラブルがないよう開かれた施設で確認できたところが良かったです。事前に3回も訪問し、いろいろ聞きました。何回行っても嫌な顔をせず会わせてくれたところがよかったので、自分が安心できる団体さんを見つけて譲り受けることが大切だと思います。犬猫生活さんは、迎えたあとも2週間ほどグループLINEでアフターケアがあり、猫ちゃんの状態を見守ってくれた点がさらに安心だったのでそういった点も確認できるとよいと思います。」

さいごに

―― 犬猫生活福祉財団の代表を務める佐藤さんより、arigatobankで支援を寄せてくださる方々へのメッセージを頂けますでしょうか。

「日々のarigatobankアプリユーザーの皆さまのご支援に心からお礼申し上げます。
殺処分の数は嬉しい事に年々減少していますが、それでもまだ毎年1万頭以上の猫ちゃんが殺処分されている状況です。当財団ではこれからも日本全体での問題解決のため、自身での保護シェルターやスペイクリニックの運営と他団体のサポートの2軸で活動を広げてまいります。特定の支援先がないという方はぜひ、ご支援をいただければ幸いです。」

インタビューご協力

佐藤 淳 様(理事長)
福田 敬土 様(事務局長)
T 様(犬猫生活福祉財団の元保護猫の里親様)

支援団体

一般財団法人 犬猫生活福祉財団
犬猫の福祉向上のための財団で、群馬県でシェルターと病院を運営。ボランティアサイト運営や助成金提供も行い、収容・殺処分・不適切飼育のゼロを目指しています。
団体公式ホームページ

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